彼女が好きなのはホモであって僕ではない

この小説は、KADOKAWA出版、浅原ナオトさんの作品です。

同性愛者であることを隠して生きている男子高校生安藤純。ある日、同級生の女子・三浦紗枝がBL漫画を持っていることをしり、腐女子であるとしり、そこから徐々に距離が急接近する。異性を愛し、子供を作り、家族を築きたいという、みんなの「ふつう」の幸せを手に入れたいと思っている安藤は、三浦紗枝と交際を始める。しかし、安藤はみんなの「ふつう」のように彼女を愛せない。それに気づいた彼女は―――

同性が好きだけど、家族が欲しい。みんなの「ふつう」を手に入れたい。この矛盾した思いと葛藤しながら、生きている主人公がとてもリアルに感じました。悩んで、傷ついて、決意して、でも一度立ち止まって。それでも、前に進んでいこうとする。そのような姿に心を打たれました。主人公の安藤純の思いに対して、自分事のように感じて心を締め付けられるのは初めてで、電車内で泣いてしまう程でした。

LGBTについて本を読んで知識だけはあり、同性愛者がつらい思いをしている方がいるのは知っていたのですが、こんなにリアルに感じれる作品はなかなかないと思います。自分も主人公と同じ位置にいて、苦しんでいるのが体感できました。

この作品は、漫画化もされており、小説読むのが少し…という人は、漫画を読んでみてください!(漫画でも小説で泣いたシーンで、泣きました。)

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