ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの

ジェニー・ヴァレンタイン著作、富永星訳者の「ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの」を、読了しました。

あらすじとしては、ある日骨壺にいる人と偶然出会ったルーカス。その出会いが、行方不明の父を繋げるものだった。

骨壺にいる人から、どうやって行方不明の父につながるのか、という興味から本書を手に取ってみた。話のテンポがよく、次のページをめくる手が止められないほど、面白かった。

骨壺から、すぐに父につながったというわけではなく、ルーカス自身の父への感情への変化や、周りの人たちとのかかわりで、徐々に行方不明の父につながっているという展開が、面白かったです。

また、親子の関係や、行方不明の父のことをどう思うかの感情や、死に対する考え方など、様々な視点からも考えさせられました、特に、父への感情の変化が良かった。父の事を尊敬し、服装などを真似していたルーカスだったが、父はそんなに素晴らしい人ではなかったことや、骨壺にいる人からつながる父親の姿から徐々に父への感情が変化していく過程が、素晴らしいと思いました。リアルにいそうな感情の変化と、行方不明の父の所在が分かった瞬間の変化が上手に描かれており、楽しい読書時間を過ごすことが出来た。

話に引き込まれ、次のページをめくる手が止まらない魅力的なお話ですので、気になった方は是非読んでみてください。

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