ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の感想などを書き記していきます。

 この本を読むきっかけは友達が良いと言っていたからです。友達がいいと言う前は、あまり読む気がなかった。書店で平積みされており、ポップでも良いと書いていたのですが、その時はホラーやサスペンス、怪奇小説を読みたい気分だったので、手を取らずにいた。

しかし、社会の問題(格差、ジェンダー、多様性など)についての話が含まれていると聞いて、自分の中でどう考えるかを問いかけているように感じれると思い、読んでみようと思った。

本の内容は、著者の息子が中学1年半の間に起こった出来事を書き記している。

一番印象深いのは、エンパシーとシンパシーについてである。著者の息子の期末試験でシティズンシップ・エデュケーション筆記試験があった。筆記試験の内容が、「エンパシーとは何か」で、息子は「誰かの靴をはいてみること」を回答した。この言葉を聞いて、うまい!と思った。英語の定型表現らしく、他者の立場に立ってみるという意味だと書かれていた。エンパシーという説明が難しいと思われる言葉を、短い言葉で言い表せられる表現であるところが上手いと私は思った。

エンパシーは、同情の意味を含まず、他者の感情を理解する意味がある。シンパシーは、日頃物語や会話などでよく聞く言葉だけど、エンパシーはあまり聞かず、また自分自身エンパシーの能力が弱いなと思い、興味を惹かれた。

エンパシーの力が弱いと思っている理由は、相手の感情を想像する時、こうかもしれないという予測が少なく、かつ中身は薄いと考えているからだ。生活をしていて、相手の事を理解しようと多角的に物事を見ようとしている。(やり方が合っているかどうかわからないが)けれど、そこから生まれる相手の感情の予測はあまり少ない。友達などを見ていると、自分がどれだけ弱いのかが浮き彫りになった。そして、自分の言葉で上手に相手に思いを伝えるのが下手だと、文章を書きながら思った。この本書を読んで、再び自分の弱い部分が分かり、直していこうと思った。

その他にも、差別や貧困、学校の授業内容など興味の惹かれ、もっと深く考えるように促してくるトピックが多い。私自身も熟考できておらず、言語化もできていない。もっと読み込んだり、他の作品やインタビュー記事をよみ、自分なりに考えて答えが出るようにしていこうと思う。

少しでも気になれば、お手にとってはいかがでしょうか。

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